最近、私の周りのマインドフルネス瞑想またはコンパッション瞑想の実践者の間で話題の本があります。邦題が「心と体をゆたかにするマインドエクセサイズの証明」(原題:Altered Traits ; Science Reveals How Meditation Changes Your MInd, Brain, and Body)です。
著者は「EQ 心の知能指数』のダニエル・ゴールマンとリチャード・J・デビッドソンの共著です。2018/11/4のブログ[S/No18-005]で正しい瞑想とかチャンとした瞑想ってこだわることはすでに正しくないのではと書きました。
では、世界でトップレベルの行者であるチベットのミンゲール・リンポチェ老師の瞑想時の状態ってどんなふうだか先の紹介した本に書かれています。彼は、累計62,000時間を超える修行時間を経験していて、彼の脳波はガンマ波という脳波が際立って出ているのだそうです。
ガンマ波という脳波は、その本によれば ”最も早い脳波で、脳の異なる働きをする領域が一挙に活動する時に観察される。例えば、パズルの別々なピースが「ピタッ」とはまるような瞬間だ。” “答えを思いついた途端、脳の信号が瞬時に特徴的なガンマ波の爆発を誘発する。” “これは、脳が後頭葉、側頭葉、体性感覚皮質、島皮質、嗅覚皮質といった別々の領域に蓄えられた記憶を同時に引き出し、視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚の体験を一つの体験に編み上げているからだ。” “創造的なひらめきなどによってガンマ波が生じたとしても、通常は5分の1秒も続かない。まして、この老師たちのように丸1分続くなどということはない。”






瞑想累計時間が1万時間を超えるミンゲール・リンポチェ老師のような修行者は、常人の25倍もの振幅のガンマ波が観察される。その上、瞑想を解いてもガンマ波は継続していて、寝ていても観察されるというから驚異です。それも、たった1、2秒でガンマ波優位の瞑想状態に入れることができるとのこと、、。これをチャントした瞑想と言ってしまってはほとんどの人は正しくない瞑想をしていることになってしまいます。頑張らない、競わない、比べないでいきたいところです。
瞑想状態で発生する「変性状態」が、瞑想をしていない時にも発生するというので、本の原題Altered Traits「変性特質」と呼ぶそうです。
さて次回は自分の脳波を測定した結果をアップしてみます。
今回はここまで。
ここから先はご参考。
*1) brainworks train your mind (London Clinic) の脳波の説明をgoogle翻訳したものです。
◉INFRA-LOW(<.5HZ)1*)
低速脳波(低速皮質電位とも呼ばれる)は、脳機能の基礎をなす基本的な皮質リズムであると考えられています。 低周波脳波についてはほとんど知られていません。 低速脳波のゆっくりとした性質は、それらを検出して正確に測定することを困難にするので、ほとんど研究がなされていません。 それらは、脳のタイミングおよびネットワーク機能において主要な役割を果たすようである。
◉デルタ波(.5~3HZ)
デルタ波、最も遅いが最も大きな脳波
デルタの脳波は遅く、大きな振幅の脳波です(低周波かつ深く浸透し、ドラムビートのように)。 彼らは深い瞑想と夢のない睡眠で生まれる。 デルタ波は外部の意識を中断させ、共感の源です。 癒しと再生はこの状態で刺激されます。そのため、深い修復睡眠は治癒プロセスにとって非常に重要です。
◉シータ波(3から8 HZ)
シータの脳波は睡眠中に起こり、深い瞑想でも支配的です。
シータ脳波は睡眠中に最も頻繁に起こるが、深い瞑想においても支配的である。 シータは、学習、記憶、直感への私達の門戸です。 シータでは、私たちの感覚は外界から取り除かれ、内部から発せられた信号に焦点を当てています。 私たちが目を覚ましたり、眠りにつく、ふつうに経験する夕暮れの状態です。 シータ波が優勢の時は、私たちの通常の意識できる気づきを超えた鮮明なイメージ、直感、情報の夢の中にいます。 そこは、私たちが「もの」、恐怖、悩ましい歴史、そして悪夢を抱く場所です。
◉アルファ波(8~12HZ)
アルファの脳波は静かに流れる思考の間に起こりますが、あまり瞑想状態ではありません。
アルファの脳波は静かに流れている思考の間、そしていくつかの瞑想的な状態で支配的です。 アルファ波は「現在の力」現在、ここにいる状態です。 アルファ波は脳の休息状態です。 アルファ波は、全体的な精神的調整、落ち着き、覚醒、心身の統合、学習を支援します。
◉ベータ波(12 to 38 HZ)
ベータ脳波は、私たちの通常の目覚めた意識状態です。
ベータ脳波は、注意力が認知課題と外界に向けられているときに、意識の正常な目覚め状態を支配します。 ベータ波は、私たちが注意深く、注意深く、問題解決、判断、意思決定、または集中した精神活動に従事しているときに現れる「速い」活動です。
ベータ脳波はさらに3つのバンドに分かれています。 Lo-Beta(Beta1、12-15Hz)は、「高速アイドル」とか、気になるものと考えることができます。 Beta(Beta2、15-22Hz)は、高いエンゲージメントであるか、積極的に何かを考え出しています。 ハイ・ベータ(Beta3,22-38Hz)は、非常に複雑な思考であり、新しい経験、高い不安、または興奮を統合しています。 継続的な高周波処理は、膨大なエネルギーを必要とするため、脳を動かすのに非常に効率的な方法ではありません。
◉ガンマ波(38~42HZ)
ガンマ脳波は脳波の中で最も速く、異なる脳領域からの情報の同時処理に関連しています
ガンマ脳波は、脳波(フルートのような高い周波数)の中で最も速く、異なる脳領域からの情報の同時処理に関連しています。 ガンマの脳波は、情報を迅速かつ静かに伝えます。 脳波の最も微妙な周波数で、心はガンマにアクセスするには静寂でなければなりません。
ガンマ波は、心が、普遍的な愛、利他主義、および「より高い美徳」の状態にあるときに、研究者がガンマ波が非常にアクティブであることを発見するまで、「余分な脳騒音」として片付けられていた。 ガンマ波もニューロン発火の頻度を上回っているので、どのように生成されるかは謎です。 ガンマ波リズムは知覚と意識を調節し、ガンマ波の存在は意識と精神的出現の拡大に関連すると推測される。
こころざし創研 小河 節生
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